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タテキン
『徒然なる魂』〜〜小話集〜〜  
日焼け

それは、先日のこと
ケアンズからのダイビングは、ボートダイビングです。

それゆえ私達は、毎回ボートに乗ってダイビングポイントにむかっています。
時間にして1時間40分くらい

その間、ダイビングの説明などができるので、有効的にしています。
って、それは仕事の話。

私は、休みでボートに乗っていました。
お客さんは少なく、しかもボート上では寝ていました。
「日本人は、イングリッシュに比べて、よく寝る」
と毎度のごとく言われます。

私は、船の一番前でボケーっとしていました。
そう!!ボケーーっと

ボケーっと、ボケボケしていたら、いつのまにかウトウト
グーーーーーグガァーーーー

寝ていました。

南半球のオーストラリアは、真夏です。
日本はとても寒いと聞いています。
冬でも昼間は暑く、乾燥しているので、洗濯物なんて2時間もすれば、パリッとしちゃいます。パリッと

真夏なんていえば、殺人的な日差しで、日差しが痛いのが分かります。
私達の仕事は、裸になる事が多いですが、船内にいる事が多く、日焼けしていないインストラクターも実はたくさんいます。

そう!!たくさんいるんですが、なぜか私はコンガリ小麦色。
アボリジニ(先住民)も顔負け

よくジャポリジニといわれます。(笑)
私も、たまに実は曾御祖父さんは、アボリジニ?なんて思うくらいです。(嘘)

いやーーーー、気持ちよかったですね。
日を浴びながらの昼寝。

ピーカンの空の下、船に乗りながらドンブラコッコと!!!

ビールなんてあれば、まさに最高でした。

私もバカではありません。
学習能力はあります。
身体が覚えているんですね。

オーストラリアの日差しをなめてはいけない!!!!


だから、私は、集中力をなくさないために、上半身裸で寝てはいましたが、ちゃんと腕組をしていて、どんな時でも起きれる体勢でした。
我ながら流石です。

そして、学習能力といえば、、、、、、、

それは、数年前の事

私は大学時代「スクーバダイビングクラブ」に所属していました。
毎年一度、自由参加で外国にダイビングツアーに行っていました。

当時行った場所は、シパダン
リゾート地

もちろん暑い
とろけるくらい (´ヘ`;)

今のオーストラリアと同じです。

そこで私は、ビーチでノンビリと日焼けをしていました。
日焼けをしていて寝てしまったんですね。

寝ました。

そしたら、夢をみました。
夢。

遠くから、ツアー参加者のY君が私の名前を呼んでいます。

「おーーーーーーい」

私は、なんだよ。なんて思いながら、彼が近づいてくるのを待っています。

「おおーーーーーい」

「おおおおーーーーーーい」

「おおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーーーーい」

 

ようやく私は、目覚めました。
Y君は、私を揺さぶりながら、大声で叫んでいます。

「大丈夫か?」

ん?

私は、訳が分からず、Y君が何を言っているのか疑問でした。

「お前、気絶していたぞ」

?????

私は、更に訳が分からず、
「何言っているんだよ、いい加減にしろよ」
などといっていました。

そしたら、Y君は真剣に
「今、泡噴いていたんだぞ。お前大丈夫か?」

ようやく状況が追いついて来ました。
Y君は、気絶している私に、ずっと近くで身体を揺さぶりながら大声で叫んで、私を助けようとしてくれていました。
私は、意識が遠いなか、だんだんと意識を取り戻していくと同時に、彼の声が聞こえてきていました。
実は、彼は最初から私の近くで大声で叫んでいたのですが、意識を失っていた私は、気がつく事ができず、遠くから聞こえるような錯覚をしていました。

日差しに気絶してしまった私でしたが、気がついた後は、ケロッとしていて、全く後遺症もなく、なんでもなかったです。
不思議。

そんな事がありました。命の恩人のY君には、今でも感謝しています。

という事で、前置きが長くなってしまいましたが、私には学習能力があります。(偉)
「シパダンの悲劇」を繰り返す事はしないように、船の上で寝ていましたが、30分くらいで自然と起きました。
時間に余裕をもって。

素敵ですね。

よく寝た!!
なんて、気分爽快感を味わいながら、私はダイビングの計画を練っていました。

かなり、我ながら完璧な計画を立て、ダイビングが楽しくなってきました。
ウキウキです。

ワクワクです。

私が私であるときです。

 

よーーーーーーーし、ダイビングだぁ

 

なんて、意気揚々ウェットスーツを着込みました。

いや、着ようとしていました。

????

なんか変な事に気がついたんですね。
何かオカシイと

 

あれ?ん?
でした。

ウェットスーツを着ようとしていた私の

私の

私のぉ 

 

腕が

 

 

 

 

 

 

 

変な日焼けをしていまいた。
くっきりフィンガーのあと。
しっかり4本

修復不可能

見るも無残

あわれこの上なし

 

 

我々インストラクターは、お客様に安心感を与える事はかかせません。

 

なのに。
なのに。

こんな腕じゃ

 

安心感なし
信頼感なし
お笑い組入り

の三拍子

もちろん帰りの船では、腕組などせず日焼けをし、しっかりとリカバリーをしました。
(完全には消えませんでしたが)

ははは



 
 
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